川鶴酒造の酒米づくり日記 vol.2
黄金色の稲穂から酒へ ― 自社栽培山田錦の収穫を迎えて
2025年10月17日、弊社蔵前の圃場にて栽培していた自社栽培山田錦の収穫を行いました。
川鶴酒造では、観音寺市田野々地区の契約農家の皆さまに栽培いただいている山田錦に加え、蔵前の圃場でも一部山田錦の栽培を行ってまいりました。この度、ようやく収穫の時を迎えることができました。
田植から収穫に至るまでの間、小さな苗が厳しい夏の暑さに耐えながら力強く育ち、やがて黄金色に輝く稲穂を実らせる姿を毎日のように見守ってきました。その過程で、「このお米で早くお酒を造りたい」という大きな期待と同時に、農家の皆さまが日々担っている重責を身をもって感じ、私たち自身もその一端を担う覚悟を強めてまいりました。
収穫を終えた後、乾燥工程のために田野々地区を訪れた際には、すでに刈り取りを終えた圃場を目にし、「次はいよいよ自分たちの番だ」という決意を新たにする瞬間ともなりました。
ここ数日で一気に気温は下がりましたが、この夏は例年以上に厳しい猛暑が続きました。その中でも丹精込めて山田錦の栽培に取り組んでくださった契約農家の皆さま、そして継続的にご指導・ご支援をいただいているJA豊南農業振興センター様、西讃農業改良普及センター様に、心より感謝申し上げます。
本年度のお酒造りはすでに始まっていますが、今回の経験を通じて改めて「私たちの酒造りは地域の農家や多くの方々の支えによって成り立っている」ということを強く実感いたしました。いただいた山田錦を大切に醸し、消費者の皆さまに最高の一杯をお届けできるよう、これからも真摯に酒造りに取り組んでまいります。
川鶴酒造 醸造チーム
木村 洸太

